アク抜き必要な野菜と注意点、アク抜きしすぎてまずくなる野菜

アク抜き必要な野菜と注意点、アク抜きしすぎてまずくなる野菜

料理
この記事は約7分で読めます。

野菜のアク抜きをする目的って何でしょうか?

何気なくアク抜きをしていますが、

たまに「このお野菜本当にアク抜き必要?」と思う事があります。

野菜によってはそこまでアク抜きが必要でない野菜もありますよね。

ですが、アク抜きには当たり前ですがちゃんと意味があったのです。

アクは野菜に含まれるシュウ酸やタンニンなどの成分です。自然界ではアクは外敵から身を守るために植物自身に備わった防衛のための成分なのです。

ですから、アクとは渋かったりエグミがあったりします。また、身体にとって有害なアク(成分)もあるので調理をするときにはアク抜きが必要になってくるのです。

渋みが気になったり、身体にとって有害なものがあるから

ちゃんと「アク抜き」しないといけないのか・・・

 

アク抜きが必要な野菜

アク抜きするのはなぜ?

アク抜きとはえぐみや渋みを取り除くためにします。

アク抜きすることによって出来上がりの味や色味が良くなります。

野菜のアクが残ったままだと、えぐみや渋みで味が悪くなったり、色味がきれいにでず、美味しくなさそうに見えたりするので、このひと手間が美味しい料理を作るうえで欠かせない下ごしらえとなります。

また単に味や色が変わるだけでなく、アクの成分が消化吸収に悪影響を及ぼす恐れもあり、アク抜きを軽視できない理由でもあります。

【アクの正体】

アクの正体は3種類あります。エグミ・渋み・苦味です。どれも、料理の味を邪魔してしまいますね。

エグミの成分:ホモゲンチジン酸やシュウ酸・・・ほうれん草などの葉物野菜
苦味の成分:アルカロイド・有機及び無機の塩類・・・ふき・くわい
渋みの成分:タンニン系の成分・・・なす・レンコン・芋類

アク抜きの方法

水にさらす・・・じゃがいも・さつまいも
酢水にさらす・・・レンコン・ごぼう
ぬかを使う・・・たけのこ
板ずり・・・キュウリ
塩を入れた熱湯でゆでる・・・ほうれん草・小松菜
重曹を使って茹でる・・・わらび

水や酢水にさらすのは変色防止のため・・・イモ類・根菜類・ナスなど
ヌカや重曹を使うのは比較的アクが強い野菜類・・・たけのこ・わらび
熱湯+塩でゆでるのはシュウ酸などが含まれる野菜・・・ほうれん草・小松菜

代表的なあく抜きが必要な野菜

アク抜きが必要な野菜・食材はけっこうたくさんありますね。

【アク抜きが必要な野菜・食材】

ナス水にさらすナスはアクが強い野菜です。切ったままそのままにしておくと切り口が変色してしまうので水に4~5分さらしてから使います。さらし過ぎるとナスが水分を吸ってしまって水っぽくなるので注意が必要です
じゃがいも・サツマイモなどの芋類水にさらす水にさらすと色が白く濁ってきますよね?あれがアクの成分なので何度か水を変えてあくを取り除きます。アク抜きを忘れても身体に害はありません。
ほうれん草・春菊などの葉物野菜塩+熱湯でゆでる+水にさらすほうれん草などの葉物野菜はシュウ酸などのエグミのあるあくを持っています

塩を入れた熱湯でゆでそのあと必ず水にさらしてあくを取り除きます。

ほうれん草などのアクは身体にも害を及ぼすだけでなく、味もエグミがでて美味しくなくなるので必ずアク抜きは必要です

ごぼう・レンコンなどの根菜野菜酢水にさらすごぼうもアクの強い野菜の一つです。切ったら水にさらしてアクを抜きます。ごぼうは酢水にさらすと変色するのを防いでくれるます。
ふき・わらび・ぜんまいなどの三菜水にさらす・重曹を入れて茹でる春の三菜の代表のふき。春の三菜と言われるものの多くはアクが強いので必ずアク抜きをしてから使いましょう。わらびに含まれるアクは身体にとっても害があることで知られています。アク抜きは必須です。
たけのこ米ぬかなどを入れて湯がくたけのこのアクはアク抜きしないと食べれないアクが強い野菜。収穫後すぐにアク抜きするのがポイント。時間が経つとアクが強くなってしまうので、買ってきたらすぐにアク抜きするのがベストです。
こんにゃく茹でるこんにゃくは下茹ですることでエグミや臭みが取れて風味がよくなるので、アク抜きをしますが気にならないようでしたら、必ずしなければというものではありません。

【ほうれん草のアクの正体シュウ酸】

シュウ酸はほうれん草のアクの正体です。茹でずに生のまま大量に食べると、体内のカルシウムと結合し、シュウ酸カルシウムとなってしまいます。

シュウ酸カルシウムは、尿路結石を引き起こすと言われています。

それを中和する食べ方もありますが(かつおぶしなどのたんぱく質と一緒に摂るとシュウ酸の害が中和される)、一番はシュウ酸をアク抜きして食べるのが尿路結石予防としてもいいでしょう。
シュウ酸はたけのこや春菊にも含まれています。

また、シュウ酸はカルシウムや鉄の吸収率を低下させてしまうので、栄養の観点から言ってもシュウ酸をしっかり取り除いて調理したいですね。

【ごぼうのアクはクロロゲン酸】

ごぼうに含まれる、切ると黒く変色する成分(アク)は、クロロゲン酸と言われるものです。
クロロゲン酸はポリフェノールの1種です。実は、身体にとって良い影響をもたらす作用があります。脂肪の蓄積を防ぐ働きがあると言われています。クロロゲン酸はゴボウ以外だとコーヒーにも含まれています。クロロゲン酸の有効成分を取り入れたければ、ごぼうはアク抜きせずに食べても大丈夫です。水にさらさないと黒く変色してしまいますが、ポリフェノールは摂取できるので、きんぴらごぼうなど炒めて食べるときは、そのまま水にさらさずに調理してもいいかもしれません。害はないので大丈夫です。

【わらびのアクには毒性が含まれている⁉】

わらびの中に含まれている成分に、発がん性物質であるプタキロサイドというものがあります。

発がん性と言っても、毎日多量に食べない限り心配はないと言われているので、そんなに神経質になる必要はないですが、やはり発がん性と聞くとちょっと怖いですよね。

発がん性成分はしっかりとアク抜きをすればアクと一緒に流れ出てしまうので重曹を入れたお湯で湯がいて水でさらせば安心して食べられます。

※わらびの発がん性については、しっかりとアク抜きをして一度にたくさん食べなければ問題ないそうです。

このように、野菜のアクは野菜自体により様々です。クロロゲン酸(ごぼう)のように身体にいいアクもあれば、シュウ酸のように身体に悪いアクもあります。

また、アク抜きと一緒に有害物質も一緒に処理できるので、アク抜きを確実にしっかりと行いたい野菜もあります。

あく抜きするときの注意点

「アク抜き」するときの注意点は、

さらすものはサッと短時間、水につけるだけで大丈夫です。

時間にすると、5分から長くても10分程度。つけすぎには気を付けましょう。

タケノコなどはしっかりとアク抜きをしないとエグミが残って美味しく食べれなくなりますので、

出来れば購入したその日のうちにアク抜きをして冷蔵庫で保管するといいです。

最後にアク抜きをしすぎてまずくなる野菜があるので気を付けて下さい。

そのまずくなる野菜とは「ナス」です。

ナスは水にさらすと水分を吸ってしまうので、長時間(10分以上)水にさらしてはいけません。

私は過去に、水につけていることを忘れてしまい、長い時間さらしていました。

炒め物に使ったんですが、ナスが水を吸っていて野菜炒めが水ぽくって全然美味しくなかったです。

「じゃがいも」もまた、水にさらし過ぎるとなんか美味しくない。ポテサラが水っぽく感じましたが気のせいかな?

やはり、適度な時間があるのだなとおもいました。また、じゃがいもなどは長時間水にさらすと栄養も逃げてしまうと言われているので、そういった点でも気を付けたいですね。

まとめ

アクにもクロロゲン酸などの身体にいいアクもありますが、

美味しく、身体にもよく野菜を摂取するためには、やはりアク抜きが必要です。

その際、水にさらすものなどは栄養分や食感が悪くならないよう短時間(5分ほど)サッと水につけるのがよろしいかと。

くれぐれも、ナスの長時間アク抜きだけは気を付けて下さいね(笑)

タイトルとURLをコピーしました