各地で新型コロナの感染が広がっています。
日に日に増えていく患者数に、全国的に広がっていく様子を見ていると、他人ごとではなくなってきています。
そこで、今回は少しでも免疫力を下げない方法をお伝えしたいと思います。
新型コロナに負けない体つくり
新型コロナ感染が心配される中、
「免疫力を上げること」に関心を持っている人は多いのではないでしょうか?
上げるも下げないも結果は同じですが、
上げる行動は普段の行動にプラスした行動といったところでしょうか?
○○を食べると免疫力アップとか
下げない行動は、基本的なことを疎かにしないといった感じでしょうか?
免疫力を下げないことは、上げることと同じくらい大事だと思っています。
(言葉を変えただけで同じことかもしれせんが・・・)
なぜなら、私の経験で恐縮ですが
今まで免疫力が下がっているときに、風邪やインフルエンザに罹ることが多かったからです(当たり前か)
基本的に免疫を下げない事とは、健康的な生活(十分な栄養・睡眠・運動)を送っていれば心配する必要はないと思います。
もし、免疫力を上げるために何かできないかと考えている方は、
免疫力を下げてないか生活習慣を見直すところから始めてもいいのではないでしょうか?
睡眠不足は免疫力を下げる
「睡眠不足が免疫力を下げる」というのはよく言われることですよね。
ぐっすり眠れなかったり、睡眠が足りない状態だと体の疲れが取れず、疲労が蓄積されていきます。そんな疲れた状態だと免疫力も下がってしまいます。
疲れたときに、「口唇ヘルペスが出る」とか、「膀胱炎が再発するとか」そういった経験がある人はいませんか?(ある意味自分の免疫力のバロメーターになっていますよね)。
疲れているときは、体の免疫力も落ち抵抗力が弱まっている状態です。
普段なら大丈夫なウイルスでも、免疫力が下がると
外から侵入してくる(または体の中に住み着いている)ウイルスに負けてしまうんです。
疲れてを取るうえでも必要なのが、十分な睡眠です。
また眠りが足りないこと自体が体の疲れにもつながります。
疲れている人はしっかり眠ることで、身体の疲れが取れますから、疲れた日は早めの就寝を心がけて下さい。
もちろん、疲れてなくても睡眠不足にならないように気を付けたいものです。
忙しくてどうしても、睡眠時間が不足するという方は、昼休みなど15分~20分の仮眠を取るだけでもけっこうリフッレッシュしますので、そういった方法などで、身体の疲労が取れるように工夫するといいと思います。
ちょっとお疲れ気味の人は「睡眠をしっかりとる」
コロナに罹らない体つくりのためにも「睡眠不足に気を付ける」
ということが大事だと思います。
追記:3月22日に「yomiDr」に睡眠に関する記事があったので載せておきます。
寝不足で過労気味の時に風邪を引きやすいことは、みなさんも経験上よくご存じでしょう。確かに、睡眠と免疫機能との間には深い関係があります。より正確に表現すれば、「睡眠不足によって免疫力が低下する」ことが研究から明らかになっています。
米国カーネギーメロン大学とピッツバーグ大学が共同で行った、睡眠時間と免疫力の関係を調べたユニークな研究があります。21~55歳の健康な男女153人を対象にして、睡眠状態を詳細に調査した後に、ライノウイルスが含まれた液体を点鼻して、その後、風邪にかかったかを観察したのです。日本ではなかなかできない思い切った研究です。
出典:yomiDr
この研究の結果、分かったことは、
・「7時間未満」だった参加者は「8時間以上」だった参加者よりも、約3倍(2.94倍)風邪にかかりやすくなった
・睡眠効率(実際に眠れている時間の割合)が「92%未満」の睡眠の質が悪い参加者は、「98%以上」の睡眠の質が高い参加者よりも、5.5倍風邪にかかりました。
「睡眠不足になると風邪に対する抵抗力が低下することを端的に示している」研究結果です。
【なぜ、睡眠不足になると風邪をひきやすくなるのか?】
なぜ、睡眠不足になると感染しやすいのでしょうか? それは、睡眠不足になると様々な形で免疫機能が低下するからだと考えられています。例えば、体内に侵入した異物やがん細胞を真っ先に攻撃する「ナチュラルキラー細胞」の活性が低下したり、免疫細胞から分泌されて多様な免疫応答を引き出すタンパク質「サイトカイン」の分泌量が変化したりするなどの影響が知られています。
睡眠不足はさまざまな形での免疫機能の低下が生じる。
・ナチュラルキラー細胞の活性が低下
・サイトカインの分泌量が変化
具体的にいわれるとちょっと専門的な言葉が出てきて分かりにくいですよね。
ナチュラルキラー細胞というのは、免疫の中でもかなり優秀なんです。
文字通り、生まれながらの殺し屋(ナチュラルキラー)なんですが基本的に単独行動で動いています。異物や「巧みにかわそうとするがん細胞」の手口を見抜いて攻撃していく、免疫の中のエリート部隊ってところです。
そんな凄い奴ですが、睡眠不足になると活性が鈍くなって本来の働きが十分に出来なくんってしまうんですね。
サイトカインとは簡単いうと免疫細胞同士がやり取りする連絡物質です。この連絡物質をやり取りすることで免疫細胞同士はチームプレーで異物に対する攻撃ができるんです。連絡物質が減ることで、異物(ウイルス)を攻撃する働きに支障が出てきます。
そういった理由で、睡眠不足による免疫力低下が生じてしまうんですね。
【どのような睡眠が身体にとっていいのか?】
昼寝や寝だめで睡眠不足の埋め合わせをしようとしても、免疫機能は十分に発揮できません。なぜなら、ナチュラルキラー細胞のような細胞性免疫にも、抗体産生のような液性免疫にも明瞭な日内リズムがあり、この免疫のリズムを正しく整えるためには、睡眠時間を規則正しく、かつ十分に保つことが必要だからです。
昼寝や寝だめで睡眠不足を埋め合わせようとするのでは、免疫機能が発揮できないと書かれています。
忙しい人にとってはなかなか実行できないような内容ですね。
私は、上記に「忙しくて睡眠不足の人には昼寝を提案」していますが、それでは根本的な解決にならないようです。やはり、どんなに忙しくても十分な睡眠時間は確保しなければいけませんね。
栄養不足は免疫力を下げる
これも当たり前の話ですね。
身体が栄養不足になると、外から侵入してきたウイルスと戦う”戦士である免疫細胞”も弱っちくなるんです。
なぜなら、彼ら( 免疫細胞・・・体の中で戦ってくれる戦士だと思ってください)だって私たちが口から摂った栄養でできているから。
栄養が足りないと、丈夫な免疫細胞が作られないからすぐにやられてしまうんです。
ダイエットばかりしていると身体に必要な栄養素が足りなくなり、免疫力も落ちてしまうので病気にかかりやすくなってしまいます。
特に、たんぱく質が不足すると(細胞の材料となる肝心な栄養成分なので)、体の抵抗力が落ちてしまいます。抵抗力が落ちる=免疫力低下と同じ意味です。
免疫力には個人差があるので一概には言えませんが、(好きなものばかり食べていても元気な人は元気だったりしますもんね。そういう人は生まれつき免疫力が高い人なのかもしれません。)
好きなものばかり食べている人や、ダイエットをしていて全然栄養が取れてない人、一人暮らしで栄養バランスを考えない食生活の人などは、
普段の食生活を見直してバランスよく食べるように心がけたいですね。
身体の中の戦士である免疫細胞を強くしようと思ったら、ちゃんと栄養も送ってあげることです。
ストレスは免疫力を下げる
ストレスは免疫力を下げてしまいます。
ストレスとは反対の”笑うこと”は免疫力を上げると言われています。
免疫細胞も私たちの快・不快と同じように反応をしているんです!
私たちが快と感じることをしているとき、免疫力も上がりますし
私たちが不快と感じることをしているとき、免疫力も下がります。もちろんすべてのことに言えるわけではないですが、そういった傾向があります。
繰り返しますが、ストレスなどの不快な感情を感じると、私たちは元気がなくなります。
免疫細胞も活性(元気がなくなる)しなくなってしまうんです。
逆に、笑うことって楽しいと感じている時ですよね。笑っていると気持ちが元気になりますよね。
心が快の感情を感じると、免疫細胞も活性化するんです。
免疫細胞の活性化って・・・免疫細胞の働きが活発になってたくさん仕事をしてくれる状態です。
(外から侵入してきたウイルスや細菌を片っ端からやっつけてくれる・・・そんな状態です)
面白いでしょ?
私たちが気分いいことをしていると(笑うこと)免疫細胞も元気になり、
私たちが気分が悪くなることをしていると(ストレス)免疫細胞も元気じゃなくなるんです。
なので、ストレスは免疫力にとって大敵です。
とはいっても現代社会でストレス皆無の人なんてそんなにいませんからね、どうすればいいでしょうか?
私は、ストレスを感じた日は自分なりの解消法で「いわゆる発散」するしかないんじゃないかと思います。プラスマイナスゼロ”となるように心がけることが大切なのではないかと考えています。
嫌なことがあったら、いい気分になれるようなことを日頃から用意しておくといいでしょうね?
好きな動画を見る、アロマの香りでリラックスするなど人それぞれあると思います。
とにかく、ずーっと嫌な気分を引きずらないこと。
ちなみによく笑うと
免疫細胞の中でも尖鋭部隊(せんえいぶたい)と言われる最強の戦士、NK細胞(ナチュラルキラー細胞。生まれながらの戦士と言われている最強の戦士)が活性化されると言われているんです
NK細胞はがん細胞をやっつけてくれる戦士です。
あっ!笑うって言っても心から笑ってなくてもいいみたいです(笑)
冷えは免疫力を下げる
一番声を大にして言いたいのが、この ”冷え”です。
冷えって案外疎かにしがちですが、冷えを侮ることなかれ。
「体温は1度下がると30%免疫力が低下する」と言われているんです。
よく「平熱が低い人は免疫力が低い」って言われていますが、体質的な問題もありますので、今すぐ改善はむずかしいと思います。ですが、寒い季節に身体が冷えないように工夫することは誰でもできると思います。
私は平熱は高いですが(36度台後半)、身体が冷えるとよく風邪をひきます。
睡眠や栄養に気を使っていても、つい薄着をしたり寒いところで我慢していたりすると、風邪やらインフルエンザにかかってしまうことが多いです。
「身体が冷えた状態」というのは、血のめぐりが悪い状態と言えます。
血の巡りが悪いと、免疫細胞の機能低下を招くと言われているんです。
私たちの身体も、寒いとなかなか動きたくなくなってしまいますよね。
免疫細胞も寒くなり、血の流れが悪くなると動きが不活発になってしまいます。
動きが鈍いと、侵入してきた敵(ウイルス)を防ぎきれなくなってしまいます。
なので、内側からも外側からも身体が冷えない対策もしっかりしたいものです。
温かい飲み物を飲むとか、自宅では適度に暖房器具を使うとか、外出するときは暖かい恰好をして出かけるとか、運動をすることも身体が温まって血行が良くなるのでいいですよね。
まとめ
免疫力を下げないこととは
・睡眠不足にならないようによく寝る
・栄養バランスのいいものをしっかり食べる
・ストレスを溜め込まない
・体を冷やさない
の以上4つのことでした。
○○を食べると免疫力が上がるとか、○○をすると免疫力10倍アップとか言った内容ではありませんでしたが、どうだったでしょうか?
確かに、○○を食べると免疫力が上がるというのは効果があるのかもしれませんが、普段の生活が乱れていると、その働きも思うように期待できません。
まずは、基本的なところから見直していくことが大事なのではないでしょうか?
毎年のように風邪をひくとか、「この頃疲れていて持病が悪化する」人は、免疫力が普段から下がっている現れです。十分な栄養と休養を取って日頃の生活習慣から見直すことから始めるといいと思います。
免疫学で有名な安保徹さんが書かれたご本です。私はこの方のご著書でけっこう勉強になりました
追記:手指をアルコールで消毒するときの注意点
先日、手をアルコール消毒するときの注意という記事を読んだので紹介します。
アルコール消毒するときの注意点は「手の水気を完全にふき取ってから」だそうです。
少しでも、手指に水気があるとアルコール濃度が薄まってしまい殺菌効果が薄れてしまうそうです。
なので、手についた水などをペーパータオルなどでしっかりふき取ってからアルコールをワンプッシュして手に塗ってください。
この記事について
記事の内容については数年前に身内が免疫系の病にかかりその時に「免疫力について」の勉強をしたときの知識をもとに書きました。
書いている内容は特別なことではなく、よく言われていることの一部です。
「免疫力を上げる」ことを書いた記事です