こんにちは!
マラソンを見ているといつも気になるのが、先頭を走っているペースメーカーです!
今日はその「ぺースメーカー」に注目してみたいと思います。
ペースメーカとは
ペースメーカーの役割
ペースメーカーの役割は以下のようなものがあるそうです。
・選手の風よけ…ペースメーカ―の後ろに就くことで選手の体力の消耗を抑える。
・レースをリードする…ペースメーカには「○○㎞○○分のペース」でとある一定のスピードで先頭を走ることでレースを引っ張ります。
・レースの序盤からの選手の心理戦を防ぐ…先頭集団で無駄な駆け引きをしなくて済むので、終盤に向けて体力を温存することができます
2020年東京マラソンのペースメーカー8人
2020年、東京マラソンでペースメーカーを務めるのは、以下の8人です。
海外のペースメーカー
・ソロモン・キルワ イェゴ/KIRWA YEGO(ケニア)32歳 自己最高記録は 2:06:24。
・ルベン・キプロプ/KIPROP, Reuben(ケニア)25歳 自己最高記録は 2:04:40。
・ウィリアム・ワンジク/WANJIKU, William(ケニア)24歳 自己最高記録は ハーフで1:00:24。
・アレクサンダー・ムティソ/MUTISO, Alexander(ケニア)23歳 自己最高記録 ハーフで1:00:11
男子は招待選手のタイムは 2 時間 21 分以内、ハーフマラソン 1 時間 01 分 00 秒以内ですから
海外のペースメーカーは招待選手(エリート選手)のレベルですね。
日本のペースメーカ
・鎧坂 哲也 (よろいざかてつや 旭化成)29歳 自己最高記録 ハーフで1:03:50。
・國行 麗生 (くにゆき れお 大塚製薬) 24歳 自己最高記録 ハーフで1時間02分39秒。
・上村 和生 (うえむら かずき 大塚製薬) 26歳 自己最高記録 ハーフで1時間02分58秒
・横手 健 (よこて けん 富士通)26歳 自己最高記録 ハーフで1時間01分37秒。
ペースメーカーの報酬
ペースメーカは大会の規模にもよりますが、基本的に大きな大会では報酬が出るそうです。
特に東京マラソンなどの規模の大きな大会では、実績のある海外選手の場合だと
100万~200万円ほどだと言われています。
その他かかる費用として、交通費・宿泊費・食事代などの費用も支給されるとか。
走る距離に関しては30㎞ぐらいだと言われています。
ペースメーカーではありませんが、大会に出場して報酬がもらえると言えば、
招待選手ですね。同じように交通費・宿泊費・食事代・出場料が支給されるんだそうです。
その他、招待選手には控え室(アップできる場所)が与えられたり、
スペシャルドリンクを置けるなどの特典もあるみたいです。
ペースメーカのルールでは
ペースメーカのルールでは
こんなことがあった場合でもルール違反にはならないそうです。
【1】選手がペースメーカーを抜かしても違反にはならない。
【2】ペースメーカーが最後まで走っても違反にはならない。
【2】は、途中から「調子が出てきたから、最後まで行くかー」
ってことになってもOKなんです。
実際に完走までした選手が過去に何人もいるんですよね。
完走(優勝)しちゃったペースメーカー
今まで「ペースメーカとして出場し、完走した選手」は何人もいました。
一番直近だと、
2017年 バルセロナマラソンで
ペースメーカーとして出場していたジョナ・チェスム(ケニア・当時27歳)です。
当日チェムス選手は3人いるペースメーカーの1人として出場していたそうです。
32キロポイントまで先導する予定でしたが、
トップを走っていた他のペースメーカーの選手がケガでリタイアし、いなくなったそうです。
「幸運な形で勝利できるかもしれない」――。チェスムはそう感じ、完走することを決意し、見事そのまま走り切り、優勝を手にしました。
タイムは2時間8分57秒という好記録でした。
チェスム選手はこれがはじめてのマラソンでした。しかも、彼は2012年のパラリンピックの陸上の選手(右手に障害)だったそうです。
2位も同じくペースメーカーとして出場していた、ヤコブ・クルイ(ケニア)が2時間9分24秒でフィニッシュしました。
ペースメーカーのハプニング
ペースメーカは原則、最後まで走っても違反にならないというルールがありますが、
そうはいかないケースもあるんです。
ペースメーカによるコーチや係員に制止されるというハプニングも起きています。
2004年 別府大分毎日マラソンで
ペースメーカーを務めていたサムソン・ラマダーニが、(この方前年の大会優勝者です)
途中から独走してしまい、40km付近でコーチに止められるというハプニングが起こりました。
「完走してもいいはずなのになんで止められるの?」と思った方
この大会ではペースメーカーは契約上完走してはいけないことになっていたんです。
そういった契約もあるんですね。
2010年 福岡国際マラソンでは
エリウド・キプタヌイ(ケニア)は
ペースメーカーとして5kmを15分10秒前後のペースで30kmまで先頭集団を引っ張る契約でした。
が、15kmから急加速し独走してしまいます。
30kmを過ぎても棄権しなかったため係員に制止されてしまいました。
もちろん、契約では30㎞までとなっていたため、完走することはできませんでした。
最後に
ペースメーカーって面白いですね。
出場選手をサポートするために出ていると思いきや、
途中から自分がレースの主役になっていいなんて・・・
意外と柔軟なルールに驚きでした。
こうしたハプニングが起こると、マラソン観戦がさらに面白くなりそうです。